身体に、心に。精油の力
ヨーロッパでは昔から医療に用いられてきた精油。フランスなど、国によっては“メディカルアロマ”として、精油を用いた治療が医療行為として認められているほど。
精油は、とても分子が小さく、肌から浸透して体内に入り、血管を通して全身をめぐる“経皮吸収”のほか、香りが大脳に直接届くのが最大の特徴です。
人工的に作った合成香料には、この特徴がありません。
大脳に働きかけることで、身体にも心にも、さまざまな嬉しい効果を持つことが判明しています。
難しい話に聞こえるかもしれませんが、“精油の力”は誰でも経験したことがあるもの。
例えばレモン。果汁を絞った瞬間、爽やかな香りが広がると、気持ちがリフレッシュしますよね。これはレモンの芳香成分・リモネンやシトラールに、リラックス効果や心身の活性化をする働きがあるため。
私たちが、アロマディフューザーでリラックスしたり、精油を配合したコスメで肌を整えたりするように、犬の心や身体にも精油は素晴らしい効果をもたらすと言われています。
抗菌作用により皮膚トラブルを防いだり、被毛にツヤを与えたり、血行を促進してくれたり。心と身体、どちらにもアプローチできるのが、精油のすごいところなのです。
香りと記憶の不思議な関係
匂いを嗅いだ瞬間、ある記憶が鮮明に蘇った経験、ありませんか? これは、嗅覚が脳に直接働きかけるため。記憶と匂いがセットになっているのです。
これは犬も同じではないかと言われています。
この香りと記憶の関係を、トレーニングに活用するのもおすすめ。犬に嬉しいことがあった時、シャンプーの香りを嗅がせて、その香りに“いい印象”を持たせることができれば、お風呂がニガテな子も、リラックスしてお風呂に入れるようになるかもしれません。